オーストラリア語学留学の費用徹底解説!費用を抑えるための秘訣とは?

オーストラリアへの語学留学を検討していると、「費用はいくらくらいかかるんだろう」「お金が足りるかな」と心配になる瞬間がありますよね。

今回は、オーストラリアへの語学留学にかかる費用について解説します。どうすれば節約できるかテクニックもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.オーストラリアの教育制度概要

かかる費用について理解するためには、まずオーストラリアの教育制度について知る必要があります。

1-1.教育段階と年齢別の学年構成

オーストラリアの教育制度は州によって異なりますが、基本的には12年制です。

Year10を終える段階で就職か進学かを選び、進学希望の生徒はYear12まで進みます。5歳になるとPrepという準備期間があり、6歳からYear1、7歳でYear2と続きます。

1-2.留学生が選択可能なプログラム

多くの留学生が、語学留学プログラムを受けています。ここでは本人の英語力に合わせてコースが選定され、単語や文法、イディオムなどを学びます。

オーストラリアの大学や大学院に正規留学する方も多いです。この場合、現地の学生と一緒に単位を取得し、学士号や修士号を取ります。

オーストラリアにはTAFEという職業訓練専門学校があり、そこで学ぶこともできます。ビジネスや農業、デザイン、ツーリズムなど学べる範囲は多岐にわたるため、目指すキャリアの方向性が定まっている方におすすめです。

ワーキングホリデービザを取得して、働きながら学ぶという選択肢もあります。17週間までなら語学学校の授業を受けられるので、「まずは英語力を高め、より給与の高い仕事を探す」といったことも可能です。

2.学年別留学費用の詳細


オーストラリアの学費について、学年別に解説します。

2-1.高校留学

まずは、高校留学の費用を紹介します。

2-1-1.公立高校と私立高校の学費比較

オーストラリアの高校は、公立か私立かによって金額が大きく変わります。

公立は設備が古かったり学生へのケアに物足りなさを感じたりしますが、学費は年間150万円程度です。私立は教育レベルが高く英語が苦手な生徒もしっかりフォローしてもらえますが、年間300万円ほどかかります。

2-1-2.滞在方法別の費用(ホームステイ、寮など)

高校留学の場合、多くの生徒がホームステイをします。年間の費用は140万円ほどで、最初に約5万円のホームステイ手配費用が発生します。高校留学では初めて海外に長期滞在するという方も多いですが、ホームステイであればステイ先の家族に食事や通学など日々の生活をサポートしてもらえる場合が多く安心です。

公立学校の寮に入る場合、年間170万円が費用の目安となります。1日3食の食事代や光熱費なども含まれていることが多く、また同学年の友人ができやすいというメリットもあります。

私立学校の寮の費用は200万円前後です。公立学校の寮に比べると、新しくてきれいなところが多いでしょう。

2-1-3.年間の総費用目安:約400万円~560万円

公立 私立
学校入学金 5万円 10万円
学費 150万円 300万円
留学エージェントの費用 60万円
航空券 12万円
留学生保険 5万円
学生ビザ申請費 16万円
ビザ申請用保険 5万円
ホームステイ手配費 5万円
ホームステイ費 140万円
空港送迎費 3万円
制服・教材費 5万円
合計 406万円 561万円

上記の金額は、あくまで目安です。

留学エージェントへの支払いは会社によってまちまちですし、早くから準備すれば航空券はもっと安く購入できます。LALALAは無料エージェントなので、利用時に手数料がかかりません。安く抑えたい場合におすすめですよ。

2-2.大学留学

次に、大学留学に関する費用を解説します。

2-2-1.学士課程と修士課程の学費

オーストラリアはほとんどの大学が公立です。学費は年間200~300万円と、日本よりも高額な傾向にあります。シドニーとメルボルンにある名門校は学費が高く、その他の都市の中堅校は比較的安いです。

大学院は220~430万円が目安です。大学同様、立地やレベルによって金額が変わります。

2-2-2.専攻別の費用差

オーストラリアの大学は、専攻によって費用がかわります。

文学系や芸術系は200万円、工学系は300万円、医学系は700万円程度です。文系よりも理系の方が高いのは、日本と同じ傾向だと言えます。

2-2-3.年間の総費用目安:約500万円~1,000万円

文系学部 医学部
学校入学金 5万円
学費 200万円 700万円
留学エージェントの費用 60万円
航空券 12万円
留学生保険 5万円
学生ビザ申請費 16万円
ビザ申請用保険 5万円
学生寮費 200万円
空港送迎費 3万円
制服・教材費 5万円
合計 511万円 1,011万円

2-3語学留学

語学学校に関する学費を紹介します。

2-3-1.語学学校の種類と費用

私立の語学学校は、英語プラスアルファを学べる点がメリットです。進学準備のほか、サーフィンやスキューバダイビングといったマリンアクティビティから、ボランティアなど様々なオプションがあります。学費は、月10万円が目安です。

TAFE付属の語学学校は、コースを最後まで受講することでTAFEに進学しやすいです。専門コースに進む際の認定試験が免除されることもあります。学費は、月12万円が目安です。

大学付属の語学学校は、ビジネス英語や大学準備のためのコースがあることです。オーストラリアでのノートの取り方やレポートの書き方なども学べます。学費は、月18万円が目安です。

2-3-2.コース期間別の費用目安

いずれの学校も、学費は週ごとに決まっていることが多いです。私立語学学校は2万5,000円、TAFEは3万円、大学は4万5,000円が目安。

それぞれを計算すると、以下のようになります。

半年間 1年間 2年間
私立語学学校 60万円 120万円 240万円
TAFE付属の語学学校 72万円 144万円 288万円
大学付属の語学学校 108万円 216万円 432万円

2-3-3.1年間の総費用目安:約350万円~450万円

私立語学学校 TAFE付属の語学学校 大学付属の語学学校
学校入学金 3万円
学費 120万円 144万円 216万円
留学エージェントの費用 40万円
航空券 12万円
留学生保険 5万円
学生ビザ申請費 16万円
ビザ申請用保険 5万円
ホームステイ手配費 5万円
ホームステイ費 140万円
空港送迎費 3万円
制服・教材費 5万円
合計 354万円 378万円 450万円

3.学業関連の追加費用

学校に通うには、学費以外の費用もかかります。

3-1.教材費

授業で使うノートやテキストです。学校によって変わりますが、およそ5万円ほど準備しておけば足りるでしょう。

3-2.課外活動費

オーストラリアの語学学校では、様々な課外活動が行われています。市内観光ツアーやビーチアクティビティ、カルチャー体験など、ジャンルは様々です。数千円でできるものから数万円のものまで、価格は幅広いです。

3-3.留学前の健康診断や予防接種費用

留学前に健康診断を受けるためには費用がかかります。一般的な内容であれば、2万円程度が相場です。予防注射は、破傷風が3,000円、日本脳炎が8,000円、麻疹・風疹が1万円程度でしょう。

4.生活費の詳細


オーストラリアでの生活費について解説します。

4-1.住居費(ホームステイ、学生寮、シェアハウス)

年間の費用は140万円ほどで、最初に約5万円のホームステイ手配費用が発生します。学生寮は公立が170万円、私立が200万円ほどです。詳しくは「2-1-2.滞在方法別の費用(ホームステイ、寮など)」をご覧ください。

シェアハウスは、キッチンやバスルームだけ共用するオウンルームはやや高めで、個室がなくルームメイトと部屋を共有するシェアルームは安いです。相場は、1週間で2~4万円です。

4-2.食費(自炊と外食の比較)

オーストラリアは日本より外食費が高くつきます。

ランチの場合、カフェやファストフードであれば1,000~2,000円程度ですが、カジュアルなレストランでは3,000円程度必要です。一般的なレストランや高級レストランであれば、それ以上かかるでしょう。ディナーの場合、一般的なレストランは4,000円、高級レストランは1万円以上必要です。

自炊の場合、節約すれば一食800円くらいに抑えられます。パンとヨーグルトなど簡単なメニューであれば、500円ほどになるでしょう。

4-3.交通費(公共交通機関の利用と費用)

電車は400円から、バスは230円から、タクシーは300円から利用できます。移動距離が伸びるほど、金額が高くなります。

4-4.通信費(携帯電話、インターネット)

オーストラリアの携帯電話の月額料金は、3,500円程度です。ホームステイや学生寮では、基本的にインターネット使用料が家賃に含まれます。

4-5.生活費の年間目安:約150万円~200万円

私立学校
余裕のある生活の場合
公立学校
節約生活の場合
滞在費 200万円(私立学生寮) 145万円(ホームステイ)
食費 6万5,000円 3万5,000円
交通費 5,000円
雑費・娯楽費 4万円 2万円
合計 211万円 151万円

5.渡航関連費用

オーストラリアへの渡航費用について解説します。

5-1.航空券代(往復)

日本とオーストラリアの往復の航空券を取っておきましょう。

いつ購入するかによって金額が大きく変わりますが、3ヶ月ほど前に購入すれば12万円前後でしょう。LCCを選べば8万円ほどのチケットもあります。

5-2.ビザ申請料

ビザ申請料は、どんなビザを取るかによって変わります。

5-2-1.学生ビザ

オーストラリアの学生ビザは、16万円です。 

5-2-2.ワーキングホリデービザ

オーストラリアのワーキングホリデービザは、6万5,000円です。

5-3.海外留学生保険(OSHC)の加入費用

オーストラリアに留学する学生は必ず、OSHCという海外留学生保険に加入しなくてはなりません。

2025年4月時点での料金は、以下の通りです。

期間 費用
1ヶ月 4,830円
3ヶ月 1万4,855円
6ヶ月 2万9,800円
12ヶ月 5万9,420円

6.留学費用を抑えるための方法


留学費用を抑えるには、いくつかのコツがあります。以下の方法を調べて試してみてください。

6-1.奨学金や補助金の活用

政府や民間、大学からの奨学金や補助金を利用しましょう。例えば大学が出す奨学金は、10週間分の授業料を免除するものや、授業料の30%をカバーするものなどがあります。

奨学金や補助金を受け取るには条件が定められているため、サイトなどから情報をリサーチしましょう。

6-2.アルバイトの活用

学生ビザでもアルバイトをすることは可能です。少しでも収入を増やして、楽しい生活を送る足しにしましょう。

6-2-1.学生ビザでの就労条件

学生ビザを取得すると、アルバイトができるようになります。2週間で48時間までで、学校のコースが始まる前は働けません。休暇中であればフルタイム勤務も可能です。

6-2-2.最低時給

オーストラリアの最低時給は、日本円で約2,514円です。東京都の最低時給より2倍以上高いので、効率的にお金を稼げるでしょう。

6-3.節約術(生活費を抑える工夫、学生向け割引の利用方法)

留学中は、生活の様々な面で節約が必要です。

まず、生活費を抑えるために自炊を中心にしましょう。外食をするときもレストランではなくカフェや屋台などを利用することがおすすめです。

生活に必要な品物は、中古品を買うこともポイントです。掲示板やオンラインサイトなどで引き取り手を募集している家具などがあるので、それらを有効活用しましょう。

また、様々なシーンで学割が使えます。電車やトラムなどの公共交通機関、博物館や映画館などのほか、レストランではフリードリンクがもえらるといった特典があるので、ぜひ有効活用してください。

7.留学費用の具体的なシミュレーション

留学費用について、どのくらいのお金がかかるかシミュレーションします。

7-1.中期留学(6ヶ月)の場合

6ヶ月の場合は以下の通りです。

7-1-1.総費用目安:約240万円〜340万円

公立学校・ホームステイ 私立学校・学生寮
学校入学金 5万円 10万円
学費 75万円 150万円
留学エージェントの費用 40万円
航空券 12万円
留学生保険 3万円
学生ビザ申請費 16万円
ビザ申請用保険 5万円
滞在費 75万円 100万円
空港送迎費 3万円
制服・教材費 5万円
合計 239万円 344万円

7-2.長期留学(1年)の場合

1年の場合は以下の通りです。

7-2-1.総費用目安:総費用目安:約400万円〜620万円

公立学校・ホームステイ 私立学校・学生寮
学校入学金 5万円 10万円
学費 150万円 300万円
留学エージェントの費用 60万円
航空券 12万円
留学生保険 5万円
学生ビザ申請費 16万円
ビザ申請用保険 5万円
滞在費 145万円 200万円
空港送迎費 3万円
制服・教材費 5万円
合計 406万円 616万円

8.留学前の資金計画と準備


留学費用を貯めるため、しっかり資金計画を立てましょう。

8-1.費用の貯め方と資金計画

資金計画を立てるにあたって、最初に必要なことはゴール設定です。そもそもいくら必要かわからなければ、計画は立てられません。ゴール設定した金額から今ある貯金を引いて、残りどのくらいのお金が必要か計算してください。

次に、留学に行くスケジュールにあわせて、1ヶ月でどのくらい貯金する必要があるか算出します。渡航にかかる費用については、これで計画が立てられるでしょう。

現地でのお金については、余裕をもって考えておいてください。「アルバイトでこれくらい稼げるだろう」と考えていても、思ったより授業についていけず、シフトに入る余裕がないといったことは考えられます。初めのうちはアルバイトをしなくても生活できるよう、余裕を持った貯金しておくことをおすすめします。

8-2.緊急時の対応策

留学先で体調を崩したり、怪我をしてしまったりするリスクは誰にでもあります。オーストラリアは治安がよいですが、日本よりは危険性があるため事件に巻き込まれる可能性もないは言い切れません。そういった時のための緊急連絡先をまとめておきましょう。

さらに、財布を落としたりスリにあったりする人もいます。もしものために、現金やクレジットカードは1ヵ所にまとめず複数に保管しておきましょう。

8-3.為替レートの影響と対策

日本円から豪ドルに両替するタイミングは、非常に重要です。為替レートは日々変動しており、両替する金額が大きければ大きいほど受ける影響も大きくなるので、毎日為替変動をチェックしましょう。

また、留学にかかる費用を一度に両替するのではなく、段階的に準備すればリスクを分散できます。一部の留学エージェントでは、申し込み時点でのレートで固定するところもあるので、事前に確認してください。

9.まとめ

今回は、オーストラリア語学留学の費用について解説しました。
全体でいくらかかるかは、どの町に住むか、公立と私立のどちらにいくか、自炊をどのくらいするかといった要因によって変わります。
まずは自分の優先度を確立させ、それにあわせて学校選びなどを進めていきましょう。